2023年ニュース

再生可能エネルギーの主力電源化に向けた技術検証を開始

プレスリリース

再生可能エネルギーの主力電源化に向けた技術検証を開始

学校法人東洋大学、株式会社東光高岳、川崎重工業株式会社は、今後の再生可能エネルギーの大量導入に伴って発生することが想定される課題を解決するために有効な技術の検証を開始します。

我が国は2021年に策定された第6次エネルギー基本計画において、2050年のカーボンニュートラル実現を目指しています。その中で、今後S+3E*1を大前提とした再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、2030年のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの導入量を36~38%とする目標が示されました。また、災害などによりブラックアウトが発生しても、独立した電力系統での電力供給を可能とするマイクログリッド(小規模電力網)などの分散型電力システムの構築が積極的に推進されています。
そのため、今後のマイクログリッドでは再生可能エネルギーが主要な電源構成になるとともに、安定した系統連系運転のみならず、レジリエンス強化の観点から災害時の自立運転が求められます。太陽光や風力発電、蓄電池に代表されるインバータ電源は火力発電などで用いられる従来の同期発電機と異なり、電力系統の周波数を維持する慣性力が無いため、再生可能エネルギーが主力電源となる環境においては系統周波数・電圧の維持が難しく、電力の安定供給が大きな課題となります。
この課題を解決する一つの手段として、インバータ電源で同期発電機の特性を模擬することで、慣性力などを持たせる仮想同期発電機(VSG Virtual Synchronous Generator)が提案されていますが、実フィールドで適用するためには、同期発電機や異種のインバータ電源が混在した状況下での安定した電力供給を実現するための検証が必要です。
今後、3社は実際の系統を模擬した環境での検証を通じて再生可能エネルギー主力電源化に向けて求められるインバータ電源の在り方について検討を行うとともに、その成果を広く発信し、インバータ電源の標準化等に貢献します。さらに、仮想同期発電機(VSG)を搭載したインバータ電源の市場投入により、2030年度における系統安定性を損なわない再生可能エネルギーの大量導入と分散型電力システムの普及によるサステナブルな電源グリッド構築の実現に貢献いたします。

各社の役割
東洋大学 最新のエネルギー情勢に関する知見提供
試験内容に関する協力
株式会社東光高岳 電力系統に関する知見提供
インバータ電源の開発機の提供
実証試験設備構築
川崎重工業株式会社 インバータ電源の制御(VSG)技術に関する知見提供
VSGを搭載したインバータ電源の開発機の提供

*1 安全性(Safety)の確保を大前提に、自給率(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時達成するという日本のエネルギー政策の基本方針

【学校法人東洋大学の概要】
大学名:学校法人東洋大学
所在地:〒112-8606 東京都文京区白山5-28-20
代表者:理事長 安齋 隆
事業内容:13学部15研究科を擁する総合大学
ホームページ:https://www.toyo.ac.jp/

【株式会社東光高岳の概要】
会社名:株式会社東光高岳
所在地:東京都江東区豊洲5-6-36
代表者:代表取締役社長 一ノ瀬 貴士
事業内容:電力機器、計量器、電力制御システムの開発・生産・販売
ホームページ:https://www.tktk.co.jp/

【川崎重工業株式会社の概要】
会社名:川崎重工業株式会社
所在地:神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号
代表者:代表取締役社長執行役員 橋本 康彦
事業内容:陸・海・空の輸送システム、エネルギー・環境プラント、ロボット・産業用機器などの製造・販売
ホームページ:https://www.khi.co.jp/

製品に関するお問い合わせ先

株式会社東光高岳
GXソリューション事業本部 UXアーキテクト推進部
担当:重本
   日向野
電話:03-6371-5515
メールアドレス:esolution@tktk.co.jp

報道各位のお問い合わせ先

株式会社東光高岳
経営企画部 IR・広報グループ
電話:03-6371-5003

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